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『翻訳パラダイス通信』〜翻訳で儲ける!〜 Vol.11 2004/4/19
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『感動したけど、何かおかしい』
Trados (翻訳メモリ生成ツール)を使用した仕事では、
「100%一致」に対しては翻訳料が支払われないことが多い。
つまり、過去の翻訳がメモリに入っていて、
それを100%再利用できる場合には、
翻訳料がゼロとなる。
先日もそういう仕事があった。
「100%一致部分については、料金を払わないので、
タッチしなくていい」と言われていた。
原稿上も、100%一致部分が分かるように、
わざわざその部分が赤字で記されていた。
言われたとおり、その部分は触らずに、納品した。
しばらくして、そのプロジェクトのDTPを担当する会社から
メールが来た。
翻訳会社を介さずにDTP会社からダイレクトにメールが
くることなど普通は考えられない。
とにかく内容を読んでみると、
「後編集の過程で、訳文を修正・追加してもらう必要がある箇所を
発見しましたので、対応お願いします」
とのことだった。
その「修正・追加する箇所」というのは、
すべて翻訳会社から言われていた「100%一致」の箇所である。
早速、翻訳会社に問い合わせた。
そのとき、私がDTP会社の名前を、一文字だけ間違って書いてしまった
のだが、
「AAAAという会社は知っているが、AAABという会社は知らない
からこちらではどうしようもない」
というあきれた返事が返ってきた。
そこで、DTP会社の方に
「その箇所は触らないでくれ、といわれている箇所だし、
料金も支払われないので」というメールを送った。
すると、DTP会社から次のような内容のメールが返ってきた。
「100%一致で翻訳料は支払われない、ということは弊社も経験
したことがあるが、私は最終的にしっかりしたものをつくりあげたい
と思っている。そのためには、誰かがこれをやらなければいけない
わけで、この考えをあなたに強制することはできないが、
できれば協力してほしい」
この人の、自分の仕事に対する真剣さに感動すると同時に、
お金をもらえなければやらない、という自分の考えを反省した。
そのときは。
しかし、しばらくしてみると、
「やっぱり、ビジネスとしてはおかしいよなぁ」
という考えが頭をもたげてきた。
状況を知らせているにも関わらず、
当の翻訳会社(世界的に業界最大手だろう)からは
何の連絡もない。完全無視。
一言でも「悪いけど、やってもらえれば助かる」と
言ってくれればまだ気が収まっただろうに。
DTP会社にしても、
「誰かがこれをやらなければならない」のなら
なんで自分の会社でやらないのだ??
もっと私が寛大になるべきなのだろうか?
・・といまだにぶちぶち思っている(小物なので)。
この翻訳会社、いろいろと問題(翻訳者にとって)を
起こしてくれるのは今日にはじまったことじゃないが、
やっぱこのまましばらく、
私の「要注意取引先リスト」に載っていてもらおう。
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【発行者】翻訳パラダイス管理人Patty
(ロックエンジェルリミテッド 代表取締役 結城 真悠)
【職業】翻訳者、翻訳会社経営、翻訳サイト管理人
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